コロナ感染後遺症について
1.概要
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、急性期症状が改善した後も、様々な症状が長引いたり、新たに現れたりする状態を指します。これらの症状は、日常生活に支障をきたしたり、生活の質を低下させたりする可能性があります。
2.症状
新型コロナ後遺症の症状は、人によって様々ですが、主な症状は以下の通りです。
1)一般的な症状
- 倦怠感・疲労感
- 息切れ
- 咳
- 関節痛・筋肉痛
- 頭痛
- 嗅覚障害・味覚障害
- 睡眠障害
- 脱毛
- 抑うつ・不安
2)その他
- 胸痛
- 動悸
- 腹痛・下痢
- 記憶障害
- 皮膚症状
- 生理不順
これらの症状は、数週間から数ヶ月、場合によってはそれ以上続くこともあります。症状の程度も様々で、軽度なものから日常生活に支障をきたす重度なものまであります。
筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)は、少しの労作の後、極端な疲労感や倦怠感をきたす疾患ですが、新型コロナ感染後に筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)を発症するケースが多発報告されています。
3.原因
新型コロナ後遺症の原因としていくつかの仮説が提唱されています。
- ウイルスによる持続的な炎症: ウイルスが体内に残存し、持続的な炎症を引き起こしている可能性があります。
- 免疫異常: ウイルス感染によって免疫システムが異常を起こし、自己組織を攻撃している可能性があります。
- 血管障害: ウイルスが血管を傷つけ、血流障害を引き起こしている可能性があります。
- 心理的な影響: 重症化への不安や、闘病生活によるストレスなどが症状を引き起こしている可能性があります。
4.治療法
1.薬物療法
新型コロナ後遺症は、症状に合わせて漢方と西洋医学の薬を適宜併用しながら治療していきます。
- 倦怠感・疲労感: 漢方薬、栄養剤摂取
- 息切れ: 吸入療法、酸素療法、呼吸リハビリテーション
- 咳: 咳止め薬、去痰薬、漢方薬
- 関節痛・筋肉痛: 鎮痛薬、漢方薬、理学療法
- 頭痛: 鎮痛薬
- 嗅覚障害・味覚障害: 漢方薬
- 睡眠障害: 睡眠薬、認知行動療法
- 脱毛: 育毛剤、内服薬
- 抑うつ・不安: 抗うつ薬、抗不安薬