メニュー

咬傷(ペットやその他の動物に咬まれた時)

咬傷とは?

咬傷とは、動物等によって噛まれた際に引き起こされる傷のことを指します。噛まれた箇所や噛んだ相手によって、深刻な場合は命にかかわることもあります。

咬傷の症状

傷口の出血や腫れ、痛み、感染症状などが現れます。

咬傷の治療

治療は、咬まれた箇所や傷の程度、症状の重さによって異なります。基本的な治療は以下のようになります。

洗浄・消毒 :傷口を十分な流水で洗浄し、消毒液で消毒します。

処置 :傷口が深い場合は、縫合や切開を行う場合があります。また、骨折や脱臼などの合併症がある場合には、それらの処置も必要になることがあります。

抗生物質の投与 :咬まれた箇所が感染している場合には、抗生物質を投与します。

破傷風トキソイド接種の検討 :破傷風は、破傷風菌により発生し、かかった場合に亡くなる割合が非常に高い病気です。主に傷口に菌が入り込んで感染を起こし毒素を通して、さまざまな神経に作用します。口が開き難い、顎が疲れるといった症状に始まり、歩行や排尿・排便の 障害などを経て、最後には全身の筋肉が固くなって体を弓のように反り返らせたり、息ができなくなったりし、亡くなることもあります。
破傷風発症予防には、創傷の清浄化と消毒に加え、破傷風トキソイドが用いられます。動物による咬傷は傷が汚染されており、傷も深い場合があるので最後の接種から5年以上経過していれば追加接種を行う必要があります。
〈沈降破傷風トキソイド〉 通常、1回の接種では、破傷風の発病を阻止できる抗毒素レベルまで抗体は上がりません。2回目の接種後数日の間にこのレベルを越え約1年位その免疫状態が続きます。6箇月以上の間隔をおいて(12箇月から18箇月までの間に)追加免疫(3回目接種)を行うと抗体はさらに高くなり、少なくとも4〜5年間は免疫状態が持続します。
初回及び追加免疫の3回接種(基礎免疫の完了)を行っている場合、破傷風発症阻止効果は、90%以上と考えられています。

治療後は、適切な絆創膏や包帯で傷口を覆い、十分な安静と衛生管理を行います。また、傷口周辺の腫れや痛みがある場合には、消炎鎮痛剤の処方も行われることがあります。治療後は、定期的に通院し、傷口の経過を確認します。

ペットやその他の動物に咬まれた場合

動物による咬傷(咬みキズ)は、予期せぬ危険な事態を招く可能性があります。傷口の痛みや腫れがひどい、熱を伴う、動物が野生である場合は早急に受診してください。

自己判断で病状を軽視せず、医療専門家の判断を仰ぐことが最も大切です。傷が深い場合や、感染の兆候(発熱、傷口周囲の赤みや腫れなど)が見られる場合は、速やかに当院へご相談ください。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME