頭痛
頭痛は広く一般的な病気ですが、その種類はさまざまで、原因もそれぞれ異なります。鎮痛剤を服用すれば症状が治まるものもあれば、生命に関わる重篤(非常に重い)な病気の症状であることもあります。
1. 頭痛の種類
頭痛には、大きく分けて2つの種類があります。
原発性頭痛
原因が特定できない頭痛です。最も多く見られる頭痛で、全体の8割以上を占めます。以下のような種類があります。
- 緊張性頭痛
頭全体が締め付けられるような痛みを感じます。ストレスや疲労、睡眠不足などが原因と考えられています。 - 片頭痛
鼓動するような激しい頭痛が、片側または両側のこめかみや目の奥、額などに起こります。吐き気や嘔吐を伴うこともあります。遺伝的な要素が関係していると考えられています。 - 群発頭痛
片側の目の奥やこめかみに強い痛み、充血、流涙、鼻水などの症状が現れます。周期的に起こることが特徴です。男性に多く見られます。 - その他
雷様頭痛、三叉神経痛、寒天頭痛など
二次性頭痛
他の病気によって起こる頭痛です。脳腫瘍、脳出血、脳梗塞、髄膜炎、高血圧、風邪、インフルエンザなどの病気によって起こります。
2. 頭痛の原因
頭痛の原因は、種類によって様々です。
原発性頭痛
- 緊張性頭痛: ストレス、疲労、睡眠不足、筋肉のこりなど
- 片頭痛: 脳内の血管が拡張する、セロトニンなどの神経伝達物質の変化など
- 群発頭痛: 脳内の血管が拡張する、視床下部の機能異常など
二次性頭痛
- 脳腫瘍: 腫瘍が脳を圧迫することで起こる痛み
- 脳出血: 脳内の血管が破裂することで起こる痛み
- 脳梗塞: 脳内の血管が詰まることで起こる痛み
- 髄膜炎: 脳や脊髄の膜が炎症を起こすことで起こる痛み
- 高血圧: 血圧が上昇することで起こる痛み
- 風邪、インフルエンザ: ウイルス感染による炎症
3. 頭痛の治療法
頭痛の治療法は、原因によって異なります。
原発性頭痛
- 緊張性頭痛: 痛み止め、マッサージ、ストレッチ、ストレス解消
- 片頭痛: 痛み止め、予防薬、トリプタン製剤
- 群発頭痛: 酸素吸入、トリプタン製剤、予防薬
二次性頭痛
- 脳腫瘍: 手術、放射線治療、薬物療法
- 脳出血: 手術、薬物療法
- 脳梗塞: 溶栓療法、カテーテル治療、手術
- 髄膜炎: 抗生物質
- 高血圧: 生活習慣の改善、薬物療法
- 風邪、インフルエンザ: 対症療法
頭痛は、日常生活に支障をきたしたり、仕事や学業に集中できないなど、多くの人にとって悩みの種となっています。医療機関を受診して適切な治療を受けることが大切です。頭痛でお困りの際は当院までご相談ください。